骨盤

骨盤の構造について知ろう

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骨盤

骨盤のゆがみや開きは様々な体の不調につながります。特に妊婦さんや産後の方は気になる事だと思います。妊娠中~産後しばらくの間は関節がホルモンの影響を受けて靭帯がゆるくなっているので骨盤がゆがみやすいのです。男性でももちろん骨盤のゆがみは起こります。仕事中いつも脚組みをする人、長距離ドライバーでアクセルを踏みっぱなしの人、サッカーやフットサルをプレイ中ボールをいつも決まった脚でしか蹴られない人、靴底の減り方が左右で極端に違う営業の人などなど、骨盤のゆがみが起こりやすい人やすでにゆがんでいる人も男性に多くみられます。

この骨盤のゆがみはどこで起こるのか、ちょっと学んでみましょう。

骨盤輪(こつばんりん)という構造

骨盤の構造を知ることでその機能も知ることが出来ますし、骨盤矯正の意味も分かってくるでしょう。

骨盤の構造まず骨盤の「骨」について。実は「骨盤」という1個の骨があるわけではありません。大人の場合は3つの骨から出来ていて、左右の寛骨(かんこつ)、後ろ側中央の仙骨(せんこつ)が後ろ側の仙腸関節と前にある恥骨結合でつながって骨盤輪(こつばんりん)という輪っかの構造を作っています。寛骨は生まれたての頃は軟骨が間に入った3つに分かれた状態になっていて、成長するにつれつながって大人になると一つの寛骨になります。寛骨はその部位によって腸骨・恥骨・坐骨と名前がついているのですが、この3つがその名残りになります。どうして3つの骨を1つの骨にする必要があるのかというと、腸骨・恥骨・坐骨の3つが合わさる場所が股関節になる部位で、大腿骨のはまる股関節を深くするためにこのような仕組みをとっているのです。1枚の骨に股関節というくぼみを後から作るのは難しいので、3つの骨が合わさる部分に成長すると共にくぼみを作っているのですね~。

恥骨結合も仙腸関節も靭帯でガッチリ保護されていますが、どちらも若干の動きがあります。人間は歩く時、両脚が交互に動いて腰にねじれの力が加わります。このねじれの動きを分散させる働きが骨盤輪にあり、恥骨結合と仙腸関節が3つ同時に軽く動いてバランスを取っています。特に産後、恥骨結合に段差が出来ているような「骨盤輪不安定症」と診断されているような方は骨盤にねじれの動きが加わると結構な痛みが感じられます。産後半年もすればゆるくなっていた靭帯の固さが妊娠前のレベルに戻って骨盤輪は安定するものの、ゆがんだまま固まってしまうのは避けたいですね。

骨盤輪の上部は大腸・小腸を支える大骨盤と呼ばれ、下部は子宮・卵巣・膀胱・直腸が収まる小骨盤と呼ばれます。産道も骨盤輪によって形作られていますので、安産について考えると骨盤のゆがみは出来るだけ整えておいた方がいいでしょう。

恥骨結合

左右の寛骨(かんこつ)の恥骨が左右両側から合わさる部位の関節を「恥骨結合」といいます。骨の間に軟骨がはさまり、前後を靭帯でカバーして固定されています。指の関節の様な関節液が中に入っていませんので、恥骨結合からいわゆる「ポキッ」という音はしません。また、靭帯がゆるくなったり切れていなければ構造的にねじれの動きしか出来ない関節です。妊娠中~産後、リラキシンというホルモンの影響を受けて靭帯がゆるくなると、恥骨結合の動きにねじれ以外の動き(引っ張り・段差)も出てきて靭帯に負担がかかって痛みが発生します。ゴリゴリする感じもあるかもしれません。なお、骨盤矯正で恥骨に触れることはありません。

仙腸関節

左右の寛骨の腸骨と中央にある仙骨をつないでいる関節が「仙腸関節」です。解剖学的に見ると結構ガチガチに靭帯で固められているように見えますが、関節液が中に入っているいわゆる「ポキッ」と音がする関節で、触診すると若干の動きが感じられます。骨盤のねじれはこの関節が主な原因で、経験を積んだ施術者(整体師・カイロプラクターなど)がみれば左右どちらの仙腸関節に問題があるのか分かります。骨盤のねじれから脚の長さの違いも生じますので、この時に脚長差について指摘される事もあるでしょう。骨盤矯正で施術される時に調整される個所がこの関節になります。

以上、骨盤を形作る骨や関節の構造について簡単に述べました。骨盤のゆがみや開きが気になる方は、骨盤矯正を受ける前にこの最低限度の知識を持っておきましょう。

 

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