骨盤

骨盤が開くとはどんな状態?

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「骨盤の開き」が気になる方って結構多いです。特に産後、体重は妊娠前とほぼ同じに戻ったのに、以前は履くことができたジーンズが全然入らないとお悩みの方は多いと思います。これは骨盤が開いてひろがってしまったのに違いないと考えちゃいますね。

でも、骨盤って本当に「開く」のでしょうか?

骨盤の開きとは

いわゆる骨盤が開いた状態には大きく分けて2つの種類があります。1つは見た目上の骨盤の開き、もう1つは本当に関節の骨が離れてしまった物理的な骨盤の開きです。産後の骨盤矯正はほとんどのケースで見た目上の骨盤の開きを矯正する形になります。そして数は少ないですが、骨盤輪がかなりグラグラな不安定な状態で、物理的に骨盤が開いてしまっている方は病院で骨盤輪不安定症や恥骨結合離開と診断されていて、そのゆがみを矯正する骨盤矯正になります。

見た目上の骨盤の開き

前傾した骨盤

腰の横に手を置くと脚の付け根の前にある骨の出っ張りに気付くと思います。これは骨盤の骨の出っ張りなのですが、これは腸骨と呼ばれる部分の一部で、骨盤を触診する際に目印としても使われます。骨盤の前傾があるとここが目立ってしまい、ジーンズなどパンツが引っかかってしまうのです。しかもこの腸骨の出っ張り部分が上から見ると元々ハの字型に開いているため、骨盤の前傾が強くなると骨盤が横にひろがったように見えてしまいます。さらにお尻の肉が後に突き出される状態になるため、お尻側でもパンツが引っかかりやすくなります。産後はこの骨盤前傾が非常に目立つため、「骨盤が開いた」と思ってしまうんですね。これは見た目上の骨盤の開きであるため、腹筋を鍛えつつ背筋をストレッチして、骨盤の前傾を矯正することで改善できます。同時に骨盤のねじれのゆがみも調整しておきましょう。

本当の骨盤の開き

骨盤輪不安定症

骨盤を形作っている骨盤輪という構造、これは恥骨結合と後ろ側左右にある仙腸関節の3カ所で靱帯によってつなぎ止められています。産後しばらくの間はこの靱帯がゆるくなっていて骨盤にゆがみが起こりやすくなっています。靱帯のゆるみが強すぎると関節が非常に不安定で骨盤のゆがみも大きくなりますし、周囲の筋肉にかかる負担も増えすぎて腰痛がひどくなりがちです。仙腸関節の可動域が大きくなり骨盤のねじれが強くなると、恥骨結合のねじれも強くなって左右の恥骨の間に段差ができたりします。骨盤には上半身の重さがかかっているわけですから何か動作をする度に痛みが走るはずで、ゆがみがひどいとそれだけ痛みも強いでしょう。病院での治療は、コルセットを骨盤周りに着用するよう指示する程度です。

恥骨結合離開

これは左右の恥骨の間に1cm以上のすき間があり、しかも骨盤輪が不安定な状態で仙腸関節にも痛みが生じます。恥骨間のすき間や骨盤全体のねじれ、仙腸関節の痛みやゆがみ、骨盤周りのトリガーポイントも触診で分かります。立位で骨盤の前後X線写真を撮影出来ると恥骨間のすき間や骨盤の不安定さが分かると思います。(1)両脚で立ったまま、(2)右脚で立った状態、(3)左脚で立った状態でX線写真を撮ると、(a)恥骨間の開き方の違い、骨盤の一番高い部位の高さが左右で全く違っていたり、車いすを使う事になってしまう方もいます。人間は歩く時必ず片脚で立つ瞬間があり、その際に筋肉を使って身体が倒れないようにバランスを取ります。仙腸関節や恥骨結合のゆるみが関節の靭帯からくる痛みの他、周囲の筋肉にできたトリガーポイントと呼ばれるコリも痛みの原因となります。骨盤のX線写真検査や骨盤輪不安定症と診断されてしまった場合は

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